購入する前に知っておきたい!子どもの日に欠かせない五月人形のミニ知識

このサイトでは子どもの日に欠かせない五月人形のミニ知識について紹介します。
五月人形とはどんなものなのか、その意味や由来など、知っておくと役に立つ情報について分かりやすく丁寧に解説します。
また五月人形を購入する際に知っておきたい種類や相場、孫に送るための五月人形を選ぶ時のコツやポイントなど、初めて端午の節句を迎えるけどいろいろ種類があってよく分からないという人は、ここの情報を参考にすれば必ず役に立ちます。

購入する前に知っておきたい!子どもの日に欠かせない五月人形のミニ知識

五月人形とは子どもの日に飾る兜や鎧、武者人形のことです。
古来より5月5日は端午の節句として男の子の健やかな成長を祈る行事の日ですが、現代でもその風潮は根強く、子どもの日というより端午の節句であり男の節句という意味合いがあります。
そのため五月人形も鯉のぼりや武者人形を飾るのが一般的です。
五月人形とはもともとは強さの象徴であり武士が身を守るためにつける鎧や兜を、男の子の元気な成長を願って飾るお守りとして位置付けているため、現代に至るまでその思いがしきたりとなって伝わっています。

五月人形の手作りキットの特徴と魅力

様々なところで販売されている五月人形の手作りキットが気になるという人もいるのではないでしょうか。
これは五月人形をハンドメイドしたい人に便利なアイテムで、必要な材料がセットになっているのが特徴です。
制作に必要な道具は別途用意する必要があるのが一般的ですが、材料は一度に揃えられるのでそれぞれを1つずつ集める必要がないのが良いところです。
初めて作る場合でも、このような手作りのキットを用いれば迷うことなく必要な材料を集めることができるでしょう。
五月人形の手作りキットには、本格的な木目込み人形から手軽なフェルト細工までの色々なタイプのものがあります。
それぞれの人に合ったキットを使うことで、自分の好みに合うようなものを作れるのも魅力です。
さらにプレゼントにするために作る場合にも適していて、心のこもった贈り物にすることができます。
その上、ハンドメイドなら自分好みに色や素材をアレンジして作ることも可能です。

五月人形を端午の節句に飾る目的とは

5月5日はこどもの日で端午の節句とも言います。
鯉のぼりや五月人形を飾りますが、鯉のぼりの意味は「鯉は生命力があり、大きく丈夫でどんなところでも強くたくましく育つ」との願いが込められて掲げられていますが、五月人形を飾る目的を知っている人は少ないと思います。
「五月人形」とは、もともと中国からの季節の行事で、昔中国では5月は病気が流行る時期で、5月5日はその災難が多い「5」の数字が2つ並ぶことから災いを呼ぶ日とされていました。
そのため、五月人形は子どもの健康と成長を願うものとして、子どもの代わりに厄を引き受けたり子孫繁栄を願うとして現在まで飾られてきました。
日本でこの習慣が始まったのは江戸時代からで、武士の家で災難や厄などから男の子を守るという気持ちを込めて飾られています。
また、人形を人に譲ったり兄弟でお下がりを使うこともNGとされています。
これは人形が「子どもの代わりとなって厄を引き受ける」ということから、厄を次の人に引き継いでしまう恐れがあるからとされているからです。
飾る目的を知って、子どもの健康や成長を願い季節の行事を楽しめるとさらに良いです。

子どもの五月人形は誰が用意するべきなのか

端午の節句といえば五月人形を飾ってお祝いしますが、そもそも誰が用意するものなのでしょうか。
初めて男の子が誕生した家庭では疑問に思う人もいるはずです。
じつは特に誰が購入するというルールはありませんが、子供の母親の実家が贈る習わしが比較的多いようです。
ですがそれについても地域性があり東日本では父方の実家が、西日本では母方の実家が贈ることを習わしとするところもあります。
母親の実家が贈るのには意味があり、嫁いでなかなか会えなくなった娘に会うために孫の誕生を祝してお祝い品を用意して顔を見に出かけたということにちなみます。
父親の実家が贈るというのは家を継ぐ男児が生まれたことを祝す意味から来ています。
しかし現在においては結婚そのものの意味合いが以前とは変わってきているため、どこが贈るというよりも誰のために購入するかということが大切になってきています。
五月人形と一口にいっても種類は様々です。
誰のために何のために買うのかということを前提に、夫婦が主導権を握って子供のための五月人形を購入するのがよいです。

近年人気の五月人形のトレンドを解説

かつてはきらびやかで大型な商品が人気だった五月人形ですが、最近はコンパクトなタイプがトレンドとなっています。
また、デザインもきらびやかなものよりシンプルなものやモダンなタイプが好まれており、ケース入りの商品を選ぶ人も少なくありません。
この傾向には洋風な部屋で生活している人が多いことや和室が無いことなども関係していると考えられ、洋風のリビングや玄関に飾ることを前提とした選択となっているからだと考えることができます。
さらに、サイズについても飾る場所が少ないことが関係しており、同時に収納場所も考慮した選択となっていると考えられます。
コンパクトなタイプなら出し入れが楽なので毎年飾ってもストレスがありませんが、出し入れが大変で収納場所にも困るものであれば数年で飾らなくなってしまったり手放してしまう可能性も少なくありません。
そのため、五月人形を選ぶ時には金額はもちろんですが、デザインや出し入れのしやすさも考慮して選ぶとストレスなく飾り続けることが出来るでしょう。

固定観念に捉われない個性的な五月人形の魅力

男の子が生まれた時にはお父さん側の祖父母が買ってあげる事の多い五月人形ですが、今はそういったことに囚われない事も多いです。
何にしても五月人形を選ぶ時には、固定観念に囚われないで選ぶと良いでしょう。
こうでなければならないと考えると、選択肢も狭くなってしまいます。
もし場所がないのであれば、個性的ではありますが掛け軸にするというのもありですし、大事なことは気持ちです。
何もしないというわけにはいかないけれど、何かしたいときには個性的なものを選ぶというのも一つの手段です。
その個性を受け取ってお子さんが伸びのびと育ってくれるというメリットもあるかもしれません。
いずれにしても五月人形にも色々な型がありますし、ケースに入っていたりいなかったりも有りますので自由度は高いです。

伝統的なスタイルの五月人形を選ぶメリット

五月人形というと、「端午の節句」や「男の子の祝日」に飾る伝統的なものです。
しかし、人形には色々な種類があるため「個人が気に入るもの」ばかりではありません。
五月人形にもさまざまな顔立ちのものがあるので、自分が気に入ったものを購入して子供のために飾っている、という親御さんも多いのではないでしょうか。
五月人形は男の子の魔除けや祝日を意味するアイテムで、日本の伝統として今でも大切にされています。
その顔立ちはしっかりとしたものから、柔らかく眼光がはっきりとしたもの、大き目のものから細くてシュッとした切れ長の目まで種類がまったく違います。
そこで、伝統的なスタイルの五月人形を選ぶメリットについて紹介しましょう。
伝統というと、鎧武者姿に兜、黒髪に切れ長の目のものが多いです。
それは「強くたくましく、そしてどんなことにも真っすぐに立ち向かえるように」という願いが込められています。
長く飾ることが出来るので、おすすめです。

五月人形に入れる家紋が分からないとき

国内では、どの家庭でも男の子が生まれた際は五月人形が購入されています。
二十四節句のひとつに数えられている端午の節句時にリビングなどで飾るのですが、多くのところで自宅の家紋を入れられることでしょう。
専門店では数多くの五月人形を取扱っており、大半で家紋を入れるサービスを実施しています。
なかにはどのような紋なのか知らないという方も存在しますが、その際はどのように対処をすればいいのでしょうか。
簡単に解説すると、一覧表からお好きなものをチョイスするのが望ましいです。
日本では桐・藤といった植物の葉を模したものが好まれており、自由に使うことが可能になっています。
五月人形の額、または手にしている刀に彫り込むのが基本で、金箔で模るようになっているのがポイントです。
もしも制作をしたあとに正しいものがわかった際は、作り直すこともできます。
ただしオプションとなるので、事前に値段を確認しておかないといけません。

五月人形は兜と鎧のどちらが良いか

いざ五月人形を準備しようと考えた時、兜と鎧どちらにすべきかは迷うところではないでしょうか。
これに関して専門店などの多くは、好みで好きな方を選んでかまわないというスタンスのようです。
とはいっても、五月人形を飾る意味は子供を守るためのもの、いわば大切な「お守り」ですので、それを踏まえれば全身を防護する「鎧」のほうが本来の意味に合っていると言えるでしょう。
ただし、飾るスペースや収納のことを考えると、鎧は大型のものが多くてそこが悩ましいところです。
実際にどちらが売れているのかといえば、兜が6~7割を占めるというのも、そんな実情を反映しているのかもしれません。
また、そういうスペースの問題だけでなく、どちらを選ぶかは購入者の性別によっても違いが見られます。
父親やおじいちゃんなどの男性は、強そう・迫力があるという理由で鎧を選び、女性のなかには鎧はちょっとこわいと感じる人もいるようで、そのため兜の方を選ぶ傾向が少なからずあるようです。

五月人形はいつ頃までに用意するべき?

五月人形は男子の健やかな成長を願って飾られるものです。
したがって飾る時期に厳格な規定はありませんが、5月5日の端午の節句に飾ってお祝いをするのが一般的です。
また、5月4日に飾る「一日飾り」は縁起が悪いとの風習があります。
そのため、少なくとも4月下旬には飾り、5月中旬くらいまでじっくり楽しむのがおすすめです。
五月人形を新しく購入する場合、いつ頃から準備を始めればいいのかというと、早いに越したことはありません。
なぜなら五月人形は工芸品のためひとつひとつ手作業で作られるからです。
販売数には限りがあるため、人気商品は発売と同時に売り切れてしまうものも少なくありません。
よって、少なくとも3月から4月下旬までには購入しておくと安心です。
一般的に、専門店では3月3日のひな祭りが終了したら五月人形を売り始めますので、このタイミングで購入すれば気に入ったものを選ぶことができるでしょう。

五月人形における表情がどうして笑顔がないのか

これから新年を迎えると、新しい時代に合わせた日本固有の伝統文化に用いるアイテムを買い揃える家庭も多くなります。
とくに初めて家で男の子が生まれた場合、端午の節句で飾る五月人形をどなたでも買うのが基本でしょう。
両親だけでなく祖父母の対象となりますが、ここではじめて五月人形にはある特徴があることに気づくものです。
それはなぜ笑顔の表情がないのかということになります。
あまり意識をしてみていない人もいるので気づかないと言われますが、五月人形は基本的には笑顔はありません。
理由を簡単に述べると、武士だからというのが理由になります。
五月人形は端午の節句における男性の力強さを表現するための人形で、ここで笑ってしまうとその威厳がまったくなくなるからです。
金太郎や鎧武者も同様で、表情はとても硬くて凛々しい印象ばかりになります。
まだ見たことがないという場合は一度、専門店に行ってみて、一体ずつ観察をしてみることです。

五月人形はある時期に予約すると割引サービスが適用される

はじめて我が家で男の子が生まれた場合、祖父母や両親はその誕生を祝してあるアイテムをすぐに買われるものです。
五月人形というのがそれであり、毎年5月の端午の節句の際はリビングに飾って盛大な祝宴を実施するものでしょう。
いまから我が家でも五月人形を買おうと思う方もいますが、かなり高額なメモリアルアイテムなので、簡単には購入を決断できないものです。
少しでも安く手に入れられないかと悩んだ場合は、お店によって用意をされている割引サービスを活用するのをおすすめします。
それは5月よりも半年ほど前倒しにした12月までに、完全受注生産で五月人形を予約する方法です。
どうして12月なら安くなるのか、理由は繁忙期ではないからです。
五月人形は完全な国内の手作業品となるため、これが理由で購入価格が高くなります。
つまり、あまり忙しくないときにオーダーをすることで、割引サービス適用となり最大で半額で買うこともできるというわけです。

五月人形のデザインはさまざまな!購入前に確認しましょう

五月人形には、迫力があって豪華な節句飾りの鎧飾り(10~60万円)や比較的小さなサイズから迫力ある大きなサイズまで選択できる兜飾り(5~30万円)、凛々しい顔立ちやかわいらしい顔の人形に鎧を着せてある鎧着大将飾り(10~20万円)、兜や道具を飾り台に収納できる収納飾り(8~20万円)などがあります。
また、狭い部屋でも飾ることができる、兜・鎧着大将などがケースに収められているケース飾り(3万円~10万円)など、このようなデザインの製品がありますので予算や置き場所などを考えて選ぶと良いでしょう。
なお、五月人形は専門店と量販店で価格が異なりますが、両者の大きな違いは節句人形の専門的な知識を持つ販売スタッフが在籍しているか否か、初めて購入するときなどは知識もないので専門的な知識を持つスタッフがいる方が安心です。
専門店は購入した後のアフタフォローも万全なので、人形が壊れてしまったときなど相談に応じて貰える安心感もあるのではないでしょうか。

使わない五月人形は保管サービスに預ければ安心

五月は端午の節句と呼ばれており、屋外には鯉のぼり、屋内には五月人形を飾ることで、男の子の無病息災を願う風習が根強く残されています。
五月人形は戦国武将をモチーフにしており、人間的な豊かさや強さを象徴しており、歴史上の人物のように立派に育ってほしいと言う思いも込められています。
そんな五月人形は毎年5月5日の子供の日を目途に、早ければ4月下旬ごろから飾り、5月5日を過ぎると片付けるのが一般的です。
しかし、多くの家庭で困ってしまうのが、片付けてからの保管場所です。
大きさのあるものは収納に困るだけではなく、伝統的な製法で造られていることからデリケートで環境に気を使うところです。
そんな時におすすめなのが、人形店やメーカーなどが行っている五月人形の保管サービスです。
最大で次のシーズンまで預かってもらうことができ、必要に応じて申し込めばいつでも回収に行ったり配送してもらうことも可能です。
室内は空気清浄機やエアコンなどが備えられており、一定の温度と湿度を保っているのも安心です。

長く使うためにも五月人形は適切なメンテナンスを覚えることが大切

五月人形や雛人形、これらは古くから日本の中で存在し続けている個性豊かな顔立ちの日本人形です。
いずれも職人さんが一つずつ丁寧な仕事をして作り出されているわけですが、大切に保管することはもちろん保管する前のメンテナンスも必要不可欠です。
五月人形を片付けるときには、箱の中に入れるケースは多いわけですがその前にやっておくべきことがあります。
ちなみに、人形を触れるときは手袋を使い直接触れないことがポイントです。
素手で触れると皮脂によりカビやシミなどの現認にもなります。
これは、飾る時も同じです。
人形を扱うときは顔以外の部分を触る、これも大切なポイントです。
保管前のメンテナンスは、テーブルの上に全ての人形を取り出して、埃を払い落とします。
四方から眺め割れ・塗装の剥がれ・道具の紛失など破損状態を確認し、修繕が必要なときは早めに作り手(販売店)に相談することをおすすめします。
後は、通気性を確保すると同時に衝突しないよう柔らか布や紙で包んで箱に入れて保管します。

著者:小山田明男

筆者プロフィール

新潟県魚沼市生まれ。
職人として長年数多くの五月人形を生み出す。
意外と知らない五月人形の知識をサイトにまとめました。
木目込み 五月人形